取手競輪・開設75周年記念「水戸黄門賞(GⅢ)」は3日、第12Rで決勝戦が行われ、郡司浩平(34=神奈川・99期)が直線、外から突き抜けて優勝。当地記念は70周年以来2度目、5月の平塚記念以来となる今年5度目、通算26度目のGⅢ制覇を果たした。

レースは吉田拓がスタートを決め、吉田拓―杉森―成田―内藤宣―岩津―松井―郡司―佐々木真―和田で周回。赤板で松井が上昇すると吉田拓が突っ張る。そのまま吉田拓が徐々に踏み上げ主導権。打鐘過ぎ2Cから5番手にいた岩津が遅れる。空いた車間を詰める勢いで松井が捲る。最終B過ぎ杉森が合わせて番手捲り。直線、郡司が外を伸びて1着。成田が杉森をかわして2着。
ダービー王・吉田拓が駆けて杉森が番手捲り。そんな地元勢の意地を、郡司が雨を切り裂きながら突き抜け打ち砕いた。郡司は「2センターから踏んで、前は遠くてどうかなと思ったけど、思っている以上に体に余裕があった」と雨と汗を拭いながら振り返った。
早くも今年5度目の記念V。ただ、「記念ではまとまった成績を残せているが、GⅡ、GⅠになると、もう一つ、二つレベルが上がると感じている。そこでどれだけ後半戦を戦えるか」と南関のエースとして上を目指し続ける。次走はターゲットとするGⅠ。「今回の初日を走ってピリッとした。気持ちを切り替えられた」とキリッとした表情。目指す美酒へ、弾みのつく優勝劇となった。
◇郡司 浩平(ぐんじ・こうへい)1990年(平2)9月4日生まれ、神奈川県横浜市出身の34歳。市立横浜商高卒。2011年1月プロデビュー。通算成績は1125戦421勝。1㍍67、80㌔。血液型A。
◆次走 優勝した郡司浩平、2着の成田和也、3着の杉森輝大は17~22日のGⅠ高松宮記念(岸和田)。